作品紹介ムービー
作品説明
本を開くと物語が記録されているはずのページが破り抜けていて、記憶の欠如を表現した本の展示です。
鏡に映るのは知らない誰か。顔の認知が曖昧になる様子を表した置き鏡の展示です。
何度も同じ内容が流れるラジオ。会話の繰り返しを表現した展示です。
◉この作品と社会課題
認知症は本人だけでなく、家族や社会全体に深く関わる課題です。症状を正しく理解できないことで、戸惑いや負担が大きくなることも少なくありません。本作品では、日常の身近なモノを通して認知症の症状を表現しました。展示を体験することで、見えにくい世界を想像し、支え合うきっかけにつながればと考えています。
◉どういう着想から生まれたか
私の祖母が認知症を患っており、日常の中で接するたびに大変さや戸惑いを感じてきました。同時に、症状を理解することの難しさや、受け止め方の重要さも強く実感しました。その経験から、認知症について少しでも多くの人に知ってもらいたいと思い、この企画を発想しました。
◉課題解決の方法
親しみやすい形に置き換えることで、認知症に対して距離を縮め、自然と理解に近づけることを目指しました。展示を体験することで症状を知り、そして「どう関わっていくか」を考えるきっかけをつくります。
◉体験方法
展示品に目で触れ、手で触れ、音に触れて、そして想像してください。作品を通して、認知症の日常を少しでも感じてもらえたら嬉しいです。
◉メッセージ(この作品を通してどのように世界が変わってほしいか)
認知症を特別なものとしてではなく、身近な日常の一部として受けとめてもらいたい。この作品がきっかけの一つになって、互いに理解し合い、支え合える社会が広がっていくことを願っています。
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